小さな光りである星を写すには長時間シャッターを開けておかなければなりませぬ。
しかし、地球は自転しているので長時間シャッターを開けていると、星の光りが動いて光跡(線)になります。
まぁそれはそれで楽しい写真になるのですが、星を点のまま撮影するには地球の自転に合わせた速度でカメラを回転させなけばいけません。
その装置が赤道儀。
手動(ハンドルを手で廻す)だったり、モーター付きだったり、ガイド制御(ガイドにした星を追尾して自動で調整)だったり、と望遠鏡も高いけど赤道儀もそれに次いで高価なものです。
それをお手軽価格で手に入れられるのがポタ赤、ポータブル赤道儀。
安いといっても2万円ほどしますけどね(-_-;)
モータ内蔵で自転に合わせて軸が回転しますが、その軸を地球の回転軸に合わせるのが
極軸合わせと呼ばれる作業です。
高価な赤道儀とポタ赤の違いは、この極軸合わせの精度といっても良いでしょう。
(本当は追尾精度の違いですwww)
高価な赤道儀には極軸望遠鏡なる物が付属していて、それで極軸調整をします。
ポタ赤には、ただ穴が開いてるだけ。(^_^;)
その穴に北極星が見えるように調整します。まぁそれも結構難しいんですけど・・・。
しかしながら北極星は極軸とは実はちょっとズレていて、北極星に極軸をセッテイングすると
長時間の撮影や、望遠レンズでの撮影では星が流れてしまいます。
広角レンズで2〜3分ほどなら北極星=極軸でも良いんですけどね。
もちろん望遠レンズよりも焦点距離の長い望遠鏡を使う為に作られた高価な赤道儀にはそのズレを考慮した極軸望遠鏡が付属している訳です。
ポタ赤でも極軸望遠鏡を使って極軸を調整すればそれなりの精度が出ます。
でも極軸望遠鏡単体もそれなりの値段。
というわけで、ウチに転がっていたエアガン用のスコープを極軸望遠鏡として流用している訳なのですが、極軸望遠鏡と違い極軸パターンが刻まれているわけではない(極軸望遠鏡には北極星と極軸がプリントされたレチクルが刻まれています)ので、実際の極軸の位置が判りません。
実際の夜空でも極軸には目印が無いので北極星を目安に捜すしかありません。
そこで三角関数?を駆使して距離と角度から北極星と極軸の位置関係を実際に体験してみたのが上の画像です。
約38m先の法面に0.7度の角度で求めた高さ48cmの位置に印をつけてみました。
この位置関係(十字からの距離)を覚えておけば北極星を目印に極軸の位置が推測できます。
さて、北極星は極軸から少しズレています。
つまり極軸を中心に円を描いて移動するということです。
ということは、時間帯によって極軸からみた北極星の位置が違う事になります。
次回は(極軸からみた)北極星の位置(角度)を確認する
北極星方位角早見盤のお話し